田口 敬太

Keita Taguchi

  • 泉州鍼灸治療院 院長

資 格

  • 明治東洋医学院 非常勤講師
  • 高石市スポーツ推進委員

経 歴

平成18年3月 治東洋医学院専門学校 鍼灸学科 卒業
平成20年3月 明治東洋医学院専門学校 教員養成学科 卒業
平成20年4月 明治東洋医学院専門学校 勤務
平成23年5月 大阪大学大学院医学系研究科生体機能補完医学講座 (現:統合医療学講座) 特任研究員
平成28年1月 北千里 前田クリニック 鍼灸師
平成30年4月 医療法人ロングウッド 泉州鍼灸治療院 院長

INTERVIEW

泉州鍼灸治療院の院長となられた経緯を教えてください。

私は、明治東洋医学院で、10年間鍼灸学校の教員をしていました。また同時に、大阪大学の統合医療学講座の特任研究員として、糖尿病性神経障害と化学療法後神経障害などの研究をしてきました。
患者さんの治療だけでなく、講義、研究、学会など幅広く活動する中で、統合医療(西洋医学と東洋医学の融合)という分野をもっと学びたいと考えるようになりました。そんな思いを抱いている時に、大阪大学時代からお世話になっていた前田先生から、前田クリニックで鍼灸治療をしてみないかとのお声掛けを頂きました。
前田クリニックでは週1回 治療を担当し、様々な疾患の患者さんを診てまいりましたが、特に糖尿病患者さんの治療に携わることが多く、糖尿病専門医の前田先生の診察を直に学ぶことが出来ました。
その後、北摂地域だけでなく、南大阪にも医療連携し、患者さんが安心して通える治療院を開院しようということになり、泉州鍼灸治療院の院長として働くことになりました。

普段の診療で心掛けていることを教えてください。

患者さんが悩んでいる症状の原因には、生活習慣が影響していることが多いです。自分では良いと思っていた行動が、実は症状の悪化に繋がっていることもあります。
例えば、慢性腰痛で悩んでいる患者さんが、腰を反らすストレッチをされているケースがあります。反り腰タイプなのに、背中にストレッチポールなどを使って腰を反らすようなストレッチを続けていると、脊柱管狭窄症になりやすくなります。TVやネットの情報などには◯◯は腰痛に良い!◯◯を食べると糖尿病に良い!など、患者さん一人一人の状況などは考えずに、耳心地の良いことを発信されていることも多いので、注意が必要です。当院に来院された患者さんにはヘルスリテラシー(健康を考える力)を高めていただけように、治療をするだけでなく、日々の養生(セルフケア)をお伝えしています。
また、専門診療として、糖尿病や、抗がん剤の副作用にも力を入れています。これまで大学等で研究してきた知識と経験を活かし、また近隣の「泉州統合クリニック」とも連携し、西洋医学のエビデンスに東洋医学を融合させた治療に取り組んでいます。

今後の展望について教えてください。

開院後、高石市のスポーツ推進委員として、地域の健康セミナーやイベントに携わってきました。高石という地域は非常に健康意識が高く、行政も予防医療やセルフケアに力を入れています。今後もただ治療をするだけでなく、もっと多くの市民のみなさんに、東洋医学の良さをお伝えできるように活動していきたいと思っています。また、このような活動を通じて、学生や若手鍼灸師の教育も行い、当院がモデルケースの一つとなるように、鍼灸業界を引っ張っていけたらと考えています。
また、近隣の「泉州統合クリニック」とも、さらに連携を強めていきたいと思っています。現在も、鍼灸治療のみではなかなか改善されなかった患者さんが、漢方や養生ヨガを取り入れる事で心身ともに良い方向に進んでおられます。私自身も同じ患者さんをクリニックで並行して診療して頂く事で、新しい気づきが多く非常に勉強になっています。
今後も、医療連携も密にしながら、患者さんに安心していただけるよう、ひとりひとりに合わせたより良い治療ができるように、日々精進していきたいです。